2026/07/09
「検査では異常なし」と言われた、あなたへ

「ふとした瞬間に、心臓がドキドキする」
「胸のあたりが、なんだかざわざわして落ち着かない」
そんな感覚が続くと、不安になりますよね。
京都で鍼灸の仕事をして21年。30代から50代の女性の患者さんから、こうした胸のざわつきのご相談をいただくことがあります。多くが、病院で検査を受けて「異常なし」と言われた方たちです。
はじめに ― 必ず、医療機関の検査を
まず、いちばん大切なことをお伝えします。
胸のドキドキや違和感は、体からの大切なサインです。
まだ医療機関を受診していない方は、この記事のケアを試す前に、必ず内科や循環器内科で検査を受けてください。
原因を正しく確かめることが、何よりの安心につながります。
次のような症状があるときは、すぐに医療機関を受診してください。
・胸の強い痛みや締めつけ ・息苦しさ ・冷や汗をともなう ・意識が遠のく感じ ・症状が急に強くなった
この記事は、検査で異常が見つからず、それでも続く胸のざわつきに悩む方に向けたものです。
「異常なし」なのに、ドキドキが続くのはなぜ
検査で異常がない。それなのに、症状は確かにある。
この状態に、戸惑う方は少なくありません。
けれど、数値に出ないからといって、気のせいなのではありません。
21年診てきて、こうしたご相談の背景には、心臓そのものよりも、体のリズムを調整する仕組みの乱れが関わっている場合が多いと感じています。
心臓ではなく、自律神経が関わっているのかも
私たちの心拍は、自律神経によって、意識しなくても調整されています。
緊張すれば速く、リラックスすれば穏やかに。この切り替えが、いつもそっと働いています。
ところが、ストレスや疲れ、睡眠不足が重なると、この切り替えがうまくいかなくなることがあると言われています。
東洋医学では、こうした状態を、エネルギーのめぐりが滞った状態(気滞(きたい))としてとらえます。
落ち着いているはずの場面でドキドキしたり、胸のあたりがざわついたり。
検査で異常がないのに続く違和感には、こうした背景が関わっているのかもしれません。
かんたんセルフチェック
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当てはまるものが多いほど、自律神経に負担がかかっているサインかもしれません。
□ 緊張する場面や、夜、静かなときに症状が出やすい
□ 気持ちが張りつめていて、ため息が多い
□ 眠りが浅く、疲れが取れにくい
□ コーヒーや刺激物をよくとる
今日からできる、3つの養生
むずかしいことは必要ありません。
今日からできることを、3つだけ。
① ゆっくり、長く息を吐く
息を吐くとき、自律神経は穏やかなほうへ傾くと言われています。4秒吸って、6秒かけて吐く。ドキドキが気になったとき、これを数回くり返してみてください。
② 刺激物を、少し控える
コーヒーやエナジードリンク、アルコールは、心拍に影響することがあります。症状が気になる時期は、いつもより少し控えめにしてみてください。
③ 眠りの時間を、大切にする
睡眠は、自律神経が整うための大切な時間です。寝る前はスマートフォンを置き、照明を落として、体を休むモードへ導いてあげてください。
3週間を目安に、それでも不安なら
自律神経の乱れは、一日では整いません。
けれど、こうした養生を3週間ほど続けると、「そういえば、気になる回数が減った」と感じる方もいらっしゃいます。
症状がくり返す、強くなる、不安が消えない――そんなときは、我慢せず、もう一度医療機関に相談してください。
そのうえで、体質から整えていきたいとお考えでしたら、鍼灸という選択肢について、一度ご相談いただければと思います。
■我慢せず、早めのケアを

胸のドキドキは、
放っておくと
・慢性化する
・不安感が強くなる
といった悪循環につながることもあります。
「そのうち治るかな」と我慢せず、
早めに体を整えてあげることが大切です。
動悸の症状別コラムも参考にしてみてくださいね。

