2026/08/19
京都の鍼灸師が考える、頭痛と体のこわばりの関係

「夕方になると、決まって頭が重くなる」
「後頭部やこめかみが、ぎゅうっと締めつけられる」
「痛み止めでしのいでいるけれど、なんとかしたい」
くり返す頭痛は、それだけで一日の気力を奪ってしまいますよね。
京都で鍼灸の仕事をして21年。30代から50代の女性の患者さんから、頭痛のご相談をよくいただきます。検査では異常なし、と言われ続けてきた方も少なくありません。
はじめに こんな頭痛は、すぐ受診を
多くの頭痛は命に関わるものではありませんが、まれに緊急を要する場合があります。次のようなときは、すぐに医療機関を受診してください。
・これまで経験したことのない、突然の激しい頭痛
・手足のしびれ、ろれつが回らない、物が見えにくいをともなう
・発熱と首の硬さがある
・頭を打ったあとに起きた
この記事は、検査で異常が見つからず、くり返す慢性的な頭痛に悩む方へ向けたものです。
いちばん多いのは、締めつけられるタイプ
慢性的な頭痛のなかで、とてもよく見られるのが、後頭部からこめかみにかけて、頭全体が締めつけられるように重く痛むタイプです。
このタイプの方には、ある共通点があります。首や肩が、いつもガチガチにこわばっているのです。デスクワーク、スマートフォン、目の酷使、緊張の続く毎日。現代の生活は、首と肩に負担をかけ続けています。
こりが、頭痛を生む仕組み
首や肩の筋肉がこわばると、そのまわりの血のめぐりが滞りやすくなります。頭を支える土台がこり固まることで、頭にも重さや痛みが広がっていくと考えられています。
東洋医学では、こうした原因を
〇瘀血(おけつ)血の巡りが悪くなって滞っている状態。
症状:緊張型頭痛、片頭痛、手足の冷え、肩こり、冷えのぼせ
〇気虚(ききょ)エネルギー不足で体が動きづらい状態。
症状:頭の鈍い痛み、いつも体がだるい、疲れやすい、やる気が出ない
〇水毒(すいどく)体内の余分な水分が外に出にくい。
症状:低気圧の時に頭痛がする、めまい、体が重だるい、下痢、むくみ
なお、ズキンズキンと脈打つように痛み、光や音がつらい、そんなタイプは、少し性質が異なります。その場合は、規則正しい生活とこまめな休息を心がけ、悪化するときは無理をせず、暗く静かな場所で休んでください。
かんたんセルフチェック
当てはまるものが多いほど、首・肩のこりが関わっているサインかもしれません。
□ 頭全体や後頭部が、締めつけられるように痛む
□ 肩や首が、いつもこっている
□ 長時間、同じ姿勢でいることが多い
□ 夕方や、仕事終わりに痛みが強まる
今日からできる、3つの養生
むずかしいことは必要ありません。今日からできることを、3つだけ。
① 30分に一度、首と肩を動かす
こりは、同じ姿勢から生まれます。肩を回す、首をゆっくり傾ける。それだけで、めぐりのつかえがほどけていきます。痛くなってからではなく、こまめに動かすのがコツです。
② 目を、休ませる
目の緊張は、そのまま首や頭に伝わります。1時間に一度は画面から目を離し、遠くを眺める。蒸しタオルで目もとを温めるのも、心地よくおすすめです。
③ 食いしばりを、ゆるめる
集中しているとき、無意識に歯を食いしばっていませんか。上下の歯を、そっと離す。あごの力が抜けると、こめかみや側頭部の緊張も和らぎやすくなります。
3週間を目安に、それでも不安なら
こり固まった体は、一日ではゆるみません。けれど、こうした養生を3週間ほど続けると、「痛む回数が少し減った」と感じる方が多いものです。
頭痛がくり返す、痛み止めが手放せない、そんなときは、我慢せず、一度ご相談ください。あなたの体質やこりの状態に合わせて、めぐりの整え方を一緒に考えます。
■我慢せず、早めのケアを

そのうえで、体質から整えていきたいとお考えでしたら、鍼灸という選択肢もあります。
一度ご相談いただければと思います。どうしたらいいか分からない不調を、根っこから見つめ直すお手伝いができればうれしく思います。
頭痛の症状別コラムも参考にしてみてくださいね。

