2026/08/05
京都の鍼灸師が考える、慢性的な疲れとの向き合い方

「週末にしっかり寝たのに、月曜からもうぐったり」
「疲れているのに、なぜか休んでも回復しない」
その疲れが何週間も、何か月も続くと、心細くなりますよね。
京都で鍼灸の仕事をして21年。30代から50代の女性の患者さんから、
こうした「休んでも取れない疲れ」のご相談をいただくことがあります。
検査では異常なし、と言われ続けてきた方も少なくありません。
はじめに、まず確かめておきたいこと
疲れは、体からの大切なサインです。とくに次のような場合は、この記事のケアを試す前に、一度医療機関で相談してください。
・強い疲労が半年以上続いている ・少し動いただけで、その後ぐったりと寝込むほど悪化する ・発熱や体重減少をともなう
こうした疲れの背景には、専門的な診断と管理が必要な状態が隠れていることがあります。原因を正しく確かめることが、何よりの安心につながります。この記事は、検査で大きな異常が見つからず、それでも続く慢性的な疲れに悩む方へ向けたものです。
「休んでいるのに、回復しない」のはなぜ
しっかり寝た。無理もしていない。それなのに、疲れが抜けない。この状態に、悩んでいらっしゃる方は少なくありません。
けれど、数値に出ないからといって、気のせいなのではありません。21年診てきて、こうした疲れの背景には、エネルギーの「充電」がうまくいかなくなっている場合が多いと感じています。
疲れが抜けないのは、充電が追いついていないのかも
私たちの体は、日中に使ったエネルギーを、休息や睡眠のあいだに充電しています。ところが、忙しさやストレスが続くと、使う量が充電の量を上回り、少しずつ足りなくなっていくことがあります。
東洋医学では、こうした原因は
〇気虚(ききょ)体を動かすためのエネルギー(気)が足りていない状態。
症状:少し動いただけで息切れ、食欲不振、やる気が出ない、疲れやすい
〇腎虚(じんきょ)生命エネルギー(気)の腎気が少なくなっている状態。
症状:疲れやすい、力が入らない、寝汗、耳鳴り、物忘れ
〇血虚(けっきょ)栄養や血液が不足した状態。
症状:めまい、不安感、不眠、手足の冷え、筋肉がつる、怠さ
上記の状態のとき、無理に頑張って動くと、かえって消耗を深めてしまうことがあります。だからこそ、まずは「充電」を意識することが大切だと考えています。
かんたんセルフチェック
当てはまるものが多いほど、エネルギーが不足しているサインかもしれません。
□ 朝、起きた時点で、すでに疲れている
□ 少し動くと、どっと疲れが出る
□ 食が細く、食後に強い眠気が出る
□ 気力がわかず、声にも張りが出ない
今日からできる、3つの養生
大切なのは、頑張ることではなく、消耗を減らすことです。
① エネルギーを「使い切らない」
全部やろうとせず、7割くらいで手を止める。疲れきってから休むのではなく、疲れる前に休む。この順番が、充電をぐっと楽にします。
② カフェインや甘いもので、無理に押し上げない
一時的に元気が出ても、あとで反動が来やすいものです。疲れが深いときほど、刺激で上げるより、しっかり休むほうが結果的に近道になります。
③ 睡眠は「時間」より「質」を
寝る前にはスマートフォンを置き、照明を落とす。
就寝と起床の時間をなるべく一定に。
夜10時には寝るようにする。
同じ睡眠時間でも、充電の効率が変わってきます。
3週間を目安に、それでも不安なら
消耗した体は、一日では回復しません。けれど、こうした過ごし方を3週間ほど続けると、「朝の重さが少しましになった」と感じる方もいらっしゃいます。
疲れが続く、疲れがだんだん強くなる、日常に支障が出ている。そんなときは、我慢せず、もう一度医療機関に相談してください。そのうえで、何も問題が無いと診断されて、体質から整えていきたいとお考えでしたら、鍼灸という選択肢について、一度ご相談いただければと思います。
■我慢せず、早めのケアを

そのうえで、体質から整えていきたいとお考えでしたら、鍼灸という選択肢もあります。
一度ご相談いただければと思います。どうしたらいいか分からない不調を、根っこから見つめ直すお手伝いができればうれしく思います。
慢性疲労症候群の症状別コラムも参考にしてみてくださいね。

